プロの遺品整理業者が教えます!「遺品整理で困ること」10選

「遺品整理で困ること」10選

一般的には「私は、しょっちゅう遺品整理をしている」という人は少ないと思います。

そのため、ご自身で遺品整理をしようと思うと「これは・・・」と困ってしまうこともあると思います。

本記事では、遺品整理のプロが「遺品整理で困ること10選」をご紹介したいと思います。

【困る事1】何を残し、何を処分すればいいのか分からない

何を残し、何を処分すればいいのか分からない

故人の思い出が詰まった品々を手放すことに抵抗を感じる人が多いです。

何から手をつければ良いか分からない場合は、まずは「処分してはいけないもの」を仕分けていきましょう。

「処分してはいけないもの」の代表的なものは「法律的に捨ててはいけない遺品」です。

「法律的に捨ててはいけない遺品」の代表的なものは、相続手続きなどで必要となるような以下のような書類です。

  • 戸籍謄本
  • 年金手帳パスポートなどの身分証明書類
  • 不動産の権利書
  • 金融機関の通帳
  • 印鑑

など

また、遺産分割の前であれば「価値のある物品や貴重品」を他の相続人に知らせずに処分してはいけません。

故人が遺言書やエンディングノートに保存を望まれているものは、故人の意思を尊重して保存されるのが良いかもしれません。(エンディングノートに関しましては『遺品整理でエンディングノートが重要な理由』で詳しくご説明していますので、ご参照下さい)

それ以外に判断に悩むものは、急いで処分せずに、ゆっくり時間をかけて考えたり、親族や友人と相談して残すか処分するかを決めるのもよいでしょう。

【困る事2】大量の品物に圧倒される

特に長年住まわれていたご自宅の場合、膨大な量の品物に囲まれることがあります。

その場合、まずは種類別に分けることで全体量を把握しやすくなります。

経験上、圧倒されるほど大量に出てくるものは「本・雑誌」「服・衣類」「食器」です。

これらを整理するだけでも、かなり片付くケースもあります。

本・雑誌

本・雑誌

本棚だけではなく、押し入れなどにも入っていることが多いので、家の中の本全てを集めると圧倒されることがあります。

本は重たいので、2階や3階のそれぞれの部屋にある場合、全ての本を家の1ヶ所に運ぶのは大変ですので、それぞれの部屋の1ヶ所にまとめて、必要な本と処分する本を仕分けるのがよいでしょう。

服・衣類

服・衣類

服も本と同じように、遺品整理をすると「こんなに服があったの?」と驚かれる人もいらっしゃると思います。

服も1ヶ所に集めて「必要なもの」と「処分するもの」に分けましょう。

服はブランド品で保存状態が良い場合は買い取りされるものもありますが、ほとんどは買取はできないものか、数円から数十円の買取になる場合が多いと言えます。

当社では服の買取は行っていないのですが、無料で引き取らせて頂いたものは、服は所沢市の障害者福祉施設へ、着物関連は川越市の障害者福祉施設へ寄付をしています。

食器

食器

長年使ってきた食器や調理器具は、数も種類も多くなりがちです。

割れ物なので、丁寧に扱わなければならず、梱包や運搬にも注意が必要です。

贈答品の食器はリサイクルショップなどで買取をしてもらえることもあります。

当社では食器の買取は行っていないのですが、無料で引き取らせて頂いたものは、障害者福祉施設で開催されているバザーへ寄付をしています。

【困る事3】実家が遠くて遺品整理ができない

実家が遠くて遺品整理ができない

遺品整理は数日かかるというケースも多くあります。

今住んでいる場所から遠い実家の遺品整理をする場合、遺品整理をするために数日仕事を休まなければいけないという方もいらっしゃいます。

また、家庭ごみとして集積場に出す場合、「大量のごみは出せないので、少しずつ出すのが大変…」ということもあります。

そのような場合は、専門業者に依頼して短期間で作業を進めることもできます。

または、無理のない範囲で、ご自身で少しずつ片付けていくというのも良いでしょう。

【困る事4】思い出の品を処分することに抵抗がある

写真、手紙、贈り物など、思い出が詰まった品物を捨てることに罪悪感を感じる人もいます。

しかし、全ての物を残しておくと片付けが進まないということもあります。

その場合、以下のようにして整理しながら必要なものを残すのも良いでしょう。

  • デジタル化:写真や手紙をスキャンしてデジタルデータとして保存する。
  • 代表的なものを残す:アルバムや手紙の中から特に思い入れのあるものを厳選して残す。
  • 供養する:思い出の品を供養することで、気持ちの整理がつく場合もある。

【困る事5】高価な品物の価値が分からない

骨董品、美術品など、高価な品物の価値が分からず、適切な処分方法が分からないという場合もあると思います。

貴金属やブランド品であれば、ある程度基準があるので、誰が判断しても近い見積り額になる可能性がありますが、骨董品や美術品の場合は専門家に見てもらうのがよいでしょう。

特に遺品整理業者の中には古物などの正確な査定までできないという業者もあります。

また、高額な査定を提示して買い取ろうとする悪徳業者もいます。

「これはかなり高そう」というものは、古物商や鑑定士に相談し、正確な価値を評価してもらうのがよいでしょう。

当社では専門のバイヤーがおりますので、自社で査定ができるものはきちんと査定して、自社では判断できないものは提携している専門家に査定依頼することもできます。

【困る事6】行政で処理できないものがある

遺品の中には、行政では処分できない「処理困難物」が含まれている場合があります。

「処理困難物」とは、一般的な廃棄物処理方法や通常の粗大ごみ回収サービスでは適切に処理することが難しい物品のことを指します。

処理困難物は、特殊な処理方法が必要であったり、環境への悪影響や人の健康に対するリスクが伴うため、通常の廃棄物処理システムでは取り扱えません。

身近なもので言えば、消火器は自治体で回収はしていないので、専門業者に処分を依頼する必要があります。

まずは自治体のホームページで回収・処分を行っているかを確認しましょう。

(消火器に関しては『埼玉県の消火器の処分方法』で詳しくご説明していますので、ご参照下さい。)

【困る事7】遺族間で意見が合わない

故人や遺品に対する想いは様々ですので、どの品物を残し、どのように処分するかで遺族間で意見が食い違うことがあります。

その場合は、お互いの気持ちを尊重し、話し合いを重ねて、時間をかけてどのようにするかを決めましょう。

遺族みんなが信頼できると思う人に相談して、仲介をしてもらうのもよいかもしれません。

故人の遺言書やエンディングノートがある場合は、それに従って故人の遺志を尊重するようにしましょう。

【困る事8】精神的に辛い

精神的に辛い

故人を失った悲しみと、遺品整理の作業が重なり、精神的に辛いという方も多くいらっしゃいます。

まずは、無理をしないこと大事です。

体調が悪いと感じたら、無理せず休憩しましょう。

家族、友人に相談しながら進める方法もありますし、心のケアが必要な場合は、カウンセリングを受けることを検討されるのも良いかもしれません。

【困る事9】個人情報が気になる

個人情報が気になる

遺品整理業者や片付け業者に処分を依頼したもので、個人情報が掲載されているものがなかったか気になる方は多くいらっしゃいます。

廃棄処分を依頼したのに、廃棄されずに古物市場に出されていたり、海外に輸出されていたりしていたというケースもあります。

買い取ってもらった場合でも、個人情報が流出してしまうのは非常に心配です。

遺品整理業者や片付け業者に買取、無料引取り、廃棄処分を依頼する場合、故人情報の扱いをどのようにしているかを確認するようにしましょう。

【困る事10】業者の費用が高い

業者の費用が高い

遺品整理を含めて実家の片付けをまるごと頼んだら、業者の費用が思ったより高かったということもよくあります。

通常は2トン車1台で運び出しの人件費なども含めて8万円~12万円くらいが相場です。

一軒家でかなり物が多い場合は、2トン車で7~10台になるということも珍しくありません。

ただし、他の業者よりも突出して高かったり、追加料金無しと言っておきながら後から追加料金を請求してくるような業者は要注意です。

複数の業者に見積依頼を出して、対応や買取金額など比較をするのが良いでしょう。

まとめ

まとめ

本記事では、遺品整理のプロが紹介する「遺品整理で困ること10選」についてご説明させていただきました。

遺品整理をする上で、どのような困った事が起こり得るのかをご理解いただけたのではないかと思います。

遺品整理は精神的に辛い時期に、重いものを運んだり身体的にも辛い作業をしなければいけないこともあります。

無理をしないように、進めていきましょう。

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