スチール製物置の処分方法と費用

お庭やベランダで長年活躍してくれたスチール製の物置。

しかし、錆びてきたり、不要になったりしたとき、「これ、どうやって処分すればいいんだろう?」「解体は必要なの?費用は一体いくらかかるの?」と、途方に暮れてしまう方もいらっしゃるのではないでしょうか。

大きくて重いスチール物置の処分は、確かに一筋縄ではいかない作業です。

この記事では、坂戸市にお住まいの皆さまが、ご自身の状況に最適な方法で、スムーズかつ安心して物置を処分できるわかりやすくご説明したいと思います。

一目でわかる!坂戸市の物置処分方法比較

坂戸市でスチール物置を処分するには、大きく分けて2つの方法があります。

それは「費用はかかるが手間なく安全に処分する」か「費用を抑える代わりに手間をかける」か、の選択です。

まずは、それぞれの特徴を比較表で見てみましょう。

ご自身の時間、予算、労力を天秤にかけ、どちらが合っているか考えてみてください。

表1:物置の処分方法 比較(メリット・デメリット)

処分方法費用の目安手間・時間主な特徴・メリット注意点・デメリット
専門の不用品回収業者に依頼比較的高額(15,000円~)ほとんど無い・解体から搬出、処分まで全てお任せできる
・最短即日で対応可能な場合も・安全で手間がかからない
・物置の中身も同時に処分可能
・費用が高くなる傾向がある
・悪質な業者に注意が必要
② 自力で解体し、市の粗大ごみとして処分非常に安い(数百円~数千円)非常に大変・金銭的な負担を最小限に抑えられる・解体作業に専門工具と時間、労力が必要
・怪我のリスクがある・市のルール(解体の要否、サイズ等)を要確認

この表が示す通り、選択の核心は「コスト」と「利便性・安全性」のどちらを優先するかです。

次のセクションから、それぞれの方法をより深く、具体的に掘り下げていきます。

専門の不用品回収業者に依頼する方法

「解体なんて自分には無理」「時間も手間もかけたくない」という方には、専門の不用品回収業者に依頼するのが最善の選択です。

費用はかかりますが、電話一本で解体から搬出、処分まで全てをプロが代行してくれます。

専門業者の料金はこう決まる!費用の内訳を理解しよう

業者に依頼する場合の費用は、いくつかの要素によって決まります。

この内訳を理解しておくと、見積もりを取る際に内容を正しく評価でき、納得して依頼することができます。

  • 物置のサイズ: 最も大きな料金決定要因です。当然ながら、大きい物置ほど解体に手間がかかり、処分する部材の量も増えるため、費用は高くなります。
  • 作業員の人数: 大型物置の解体や、搬出経路が複雑な場合など、2名以上の作業員が必要になると人件費が加算されます。
  • 設置場所の状況: 庭の奥まった場所や2階のベランダ、屋上など、搬出が困難な場所に設置されている場合は、追加料金が発生することがあります。
  • 物置の中身(残置物)の量: これが費用の総額を大きく左右する隠れたポイントです。物置の中に残っている不用品の処分は、基本的に物置本体の解体・撤去費用とは別料金になります。もし中身がぎっしり詰まっている場合、処分費用が数万円単位で追加されることも珍しくありません。
  • 基礎の有無: 物置がコンクリートブロックの上に乗っているだけなら問題ありませんが、コンクリートで基礎が作られている場合、その撤去(はつり作業)には専門的な作業と追加費用が必要になります。

業者の物置の処分費用相場

では、実際に業者に依頼した場合、費用はどれくらいかかるのでしょうか。

複数の専門業者の料金データを基にした、サイズ別の費用相場を以下に示します。

表2:専門業者による物置処分費用の目安

物置のサイズ(目安)費用の目安(解体・撤去込み)
小型(3辺合計~400cm / 約0.5坪)10,000円 ~ 15,000円
中型(3辺合計~600cm / 約1.0坪)15,000円 ~ 25,000円
大型(3辺合計601cm~ / 1.5坪以上)25,000円 ~ 45,000円以上

※注意: 上記はあくまで物置本体の解体・撤去に関する一般的な市場価格の目安です。物置の中身の処分費用や、基礎の撤去費用は含まれていません。正確な料金は必ず個別に見積もりを取って確認してください。

坂戸市で信頼できる業者を選ぶポイント

信頼できる業者を選ぶポイント

専門業者に依頼する便利さは魅力的ですが、業者選びを間違えると、高額請求や不法投棄といった深刻なトラブルに巻き込まれる可能性があります。

安心して任せられる優良業者を見極めるために、以下のポイントを必ず確認してください。

処分方法が「ごみ処理場で処分」か「リサイクル」かを確認する

家庭のスチール製物置を処分する場合、「ごみ処理場で処分する方法」と「資源としてリサイクルする方法」があります。

ごみ処理場で処分する方法

家庭から出るごみ(家庭系廃棄物)を、お金をもらって収集・運搬するには、事業所のある市町村が発行する「一般廃棄物収集運搬業許可」が法律で義務付けられています。

業者によっては、ウェブサイトに「産業廃棄物収集運搬業許可」や「古物商許可」を掲載している場合がありますが、これらは全く別の許可です。

  • 産業廃棄物収集運搬業許可: 工場や会社など、事業活動から出るごみを扱うための許可。
  • 古物商許可: 中古品を売買するための許可。

これらの許可だけでは、一般家庭の廃棄物を有料で回収することは違法となります。

見積りに「ごみ処分費用」とある場合、必ず「坂戸市一般廃棄物収集運搬業許可業者」であるか確認しましょう。

資源としてリサイクルする方法

物置は鉄としてリサイクルできる場合があります。

ただし、鉄としての価格は二束三文ですので、物置撤去の業者が鉄として買い取るというケースはほとんどありません。

リサイクルする目的は「処分費用を減らすこと」です。

当社の場合も、回収したものは鉄くずとしてリサイクル業者に渡します。

そのため、当社の撤去費用の内訳として「ごみ処理場での処分費用」というものはありません。

一般廃棄物収集運搬業又は処分業の許可をもっていない場合、家庭の廃棄物を運搬処分することはできませんので、無許可であるにも関わらず廃棄処分費などのごみ処理場までの運搬や処分に関する費用を請求することは違法になります。

見積もりを取るポイント

次に見積もりを依頼します。

  • 相見積もりを取る: 必ず2~3社の許可業者に連絡し、見積もりを比較検討しましょう。
  • 書面での詳細な見積書を要求する: 口頭での金額提示は絶対に受け入れず、必ず書面で見積書を出してもらいます。その際、「処分費」(又はそれに準じた名称)となっている項目があれば、一般廃棄物収集運搬業の許可をもっているかを確認しましょう。
  • 追加料金の有無を確認する: 「この見積もり金額以外に、後から追加でかかる費用は一切ありませんか?」と念を押して確認しておくことが大切です。

悪質業者の見分け方

  • 許可情報が曖昧: 許可の有無を尋ねてもはぐらかしたり、許可番号を教えてくれなかったりする業者は論外です。
  • 「無料で回収」を謳う巡回トラック: 「ご家庭の不用品、無料で回収します」とアナウンスしながら地域を巡回しているトラックには注意が必要です。先ほどご説明したように鉄くずとしての価値だけでは人件費や運搬費を賄えないことが多いため、後から高額な料金を請求されたり、不法投棄されたりするリスクがあります。
  • 会社の所在地が不明: ウェブサイトに会社の住所や固定電話番号の記載がない業者は避けましょう。
  • 契約を急がせる: 「今日決めてくれれば安くします」などと、その場での契約をしつこく迫る業者は、冷静な判断をさせないための手口である可能性が高いです。

【自分で処分】坂戸市の粗大ごみサービスを利用する方法

「とにかく費用を安く済ませたい!」という方には、ご自身で物置を解体し、坂戸市の粗大ごみサービスを利用する方法が最適です。

ただし、この方法は相応の手間と準備が必要になることを理解しておく必要があります。

まずは坂戸市にルールを確認

この方法を選ぶ上で、最も重要なのが「事前確認」です。

資源とごみの分別マニュアル [PDFファイル/39.27MB]

坂戸市の「資源とごみの分別マニュアル」にはスチール製簡易物置は解体済みで2畳分のものが1,000円、4畳分のものが1,500円となっています。

解体後の1枚あたりのサイズ上限などは明記されていません。

この情報が不明なまま作業を始めてしまうと、「解体したのに、サイズが大きすぎて回収してもらえなかった…」といった最悪の事態になりかねません。

このような失敗を避けるため、解体作業を始める前に、必ず以下の窓口に電話で問い合わせましょう。

  • 問い合わせ先: 坂戸市 粗大ごみ予約センター
  • 電話番号: 049-288-5300
  • 受付時間: 月~金曜日(祝日除く)、第2・4土曜日の午前8時30分~12時、午後1時~5時

【自己搬入】東清掃センターへ直接持ち込む

ご自身で解体した物置を運搬できる車をお持ちの場合、この方法が最も経済的です。

粗大ごみは坂戸市東清掃センターへ直接搬入します。

埼玉県坂戸市 ごみの自己搬入

名称坂戸市東清掃センター
所在地埼玉県坂戸市大字赤尾2292番地
電話番号049-284-0690
ごみ等の受入時間平日(月曜日から金曜日)、第2・第4土曜日
午前:8時30分から正午まで
午後:1時から4時30分まで
※年末年始(12月29日から1月3日)の受入については、収集カレンダーで確認してください。
※祝日・振替休日に当たるときは、受入れできません。
第1・第3・第5土曜日、日曜日、祝日、振替休日受入れできません。
ホームページhttps://www.city.sakado.lg.jp/map/4870.html
地図

【戸別収集】自宅まで収集に来てもらう

解体したものの、運搬手段がない場合は、有料の戸別収集サービスを利用します。

ステップ1:予約

希望収集日の3日以上前に、粗大ごみ予約センター(049-288-5300)へ電話して予約します。

1回の予約で5点まで、1点の重さは60kgまでという制限があるため、解体した物置が何点扱いになるか、予約時に必ず確認しましょう。

ステップ2:支払い方法の選択

予約時に、2つの支払い方法から選びます。

  • 当日支払方式: 収集日当日に、作業員の方に直接現金で支払います。在宅している必要があります。
  • シール方式: 事前に手数料分の「坂戸市粗大ごみ処理手数料納付済シール」を購入し、粗大ごみに貼り付けておきます。この方法なら、収集時に不在でも問題ありません。シールは市役所や清掃センターなどで購入できます。

ステップ3:搬出

予約した収集日の指定時間までに、解体して束ねた物置の部材を、玄関先など指定された場所に出しておきます。

自力解体の現実的な注意点

市のサービスを利用する場合、避けて通れないのが「自力での解体」です。

費用が安い分、相応の覚悟が必要です。

  • 必要な工具: ドライバーだけでなく、錆びついたボルトを回すためのソケットレンチやメガネレンチ、潤滑油(CRC-556など)は必須です。また、安全のために軍手や保護メガネも必ず用意しましょう。
  • 安全への配慮: 錆びた金属パネルのフチは非常に鋭利で、手を切る危険があります。また、解体途中で構造が不安定になり、パネルが倒れてくる事故も考えられます。一人での作業は極力避け、複数人で安全を確認しながら進めることを強く推奨します。
  • 時間と労力: 思っている以上に時間がかかります。特に長年風雨にさらされた物置は、ボルトが固着して外れにくく、数時間以上の作業になることも珍しくありません。
  • 重量: 解体しても、スチールパネルは一枚一枚が重く、運び出すだけでも大変な重労働です。

よくある質問(FAQ)

最後に、物置の処分に関してよく寄せられる質問にお答えします。

Q1. 物置の中身も一緒に処分してもらえますか?費用は?

A1. はい、ほとんどの専門業者が対応してくれます。当社でも買取やリサイクル処分をおこなっております。ただし、費用は物置本体の処分費用とは別料金になります。料金は中身の量や種類によって大きく変わるため、見積もり時に必ず確認しましょう。

Q2. 「無料で物置を回収します」という広告は信用できますか?

A2. 非常に注意が必要です。 解体・運搬には人件費がかかるため、完全に無料というのは現実的ではありません。不法投棄のリスクや、後から法外な料金を請求される「無料」を謳い文句にした悪質業者の可能性があります。安易に信用せず、必ず市の許可を持つ正規の業者に依頼してください。

Q3. 坂戸市に粗大ごみとして出す場合、物置の手数料はいくらですか?

A3. 坂戸市の「資源とごみの分別マニュアル」にはスチール製簡易物置は解体済みで2畳分のものが1,000円、4畳分のものが1,500円となっています。正確な手数料を知るためには、坂戸市粗大ごみ予約センター(049-288-5300)に電話し、解体した物置であることを伝えて、直接料金を確認することをおすすめします。

まとめ

まとめ

本記事では坂戸市でスチール物置を処分する方法について解説してきました。

最後に、あなたの選択をサポートするためのポイントをまとめます。

  • 利便性と安全性を最優先するなら:専門の不用品回収業者に依頼するのが最善です。解体から処分まで全てお任せでき、時間も手間もかかりません。
  • 費用を最優先するなら:ご自身で解体し、市の粗大ごみサービスを利用しましょう。ただし、解体の手間、時間、安全リスクを十分に考慮する必要があります。

当社ではスチール製物置の片付け以外にも、不用品の片付けや買取をおこなっています。

見積りは無料ですので、坂戸市で片付けをご検討の方は是非一度お声かけ下さい。