空き家の整理を進める際に、神棚の処分に悩む人は少なくありません。
神棚は日本の伝統文化に根ざした神聖なものですが、長年手を合わせる機会がなくなったり、家を売却・解体する場合には適切な処分方法を考える必要があります。
本記事では、空き家の神棚を放置するリスクや、正しい処分方法について詳しく解説します。
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目次
空き家の神棚を放置するとどうなる?
神棚を放置して心配されるトラブルとは
空き家に神棚をそのまま放置すると、さまざまな問題が発生する可能性があります。
たとえば、長期間放置された神棚が湿気や害虫の被害を受け、崩れたりカビが発生したりすることがあります。
さらに、適切な手続きを踏まないまま放置すると、「神様をないがしろにしている」と感じる人も多く、精神的な負担になることもあります。
神棚じまいをしない場合の影響と対処法
神棚じまいを行わずに放置すると、心理的な不安が生じるだけでなく、将来的に家を管理する人に負担がかかることになります。
たとえば、相続した空き家を整理する際に、神棚の処分に困ることがあるでしょう。
また、家を解体する際にも神棚の存在が問題になる場合があります。
建設業者の中には、神棚の処理が済んでいない状態での解体を避けるケースもあり、適切な儀式が必要となることもあります。
こうした問題を未然に防ぐためにも、計画的な神棚じまいが求められます。
対処法としては、まず「魂抜き(たましいぬき)」という儀式を行い、神棚を普通の物として扱えるようにすることが重要です。(次の項目で詳しくご説明します)
この儀式は古くから日本の神道において行われており、神様を別の場所へお移しすることで、神棚を単なる物体に戻すためのものです。
これを行わないと、神様が宿ったままの状態とされ、適切な処分ができないと考えられています。
また、早めに神社や専門業者に相談し、正しい方法で処理を進めることが望ましいです。
神棚の処分は計画的に行い、家の整理をスムーズに進めるためにも適切な時期に実施しましょう。
空き家の神棚の処分方法とは?
神棚を処分する際は、正式な手順を踏むことが大切です。
神聖なものとして一般のゴミとは異なり、適切な方法で行う必要があります。
ここでは、その基本的な流れを解説します。
但し、神棚の扱い方は地域や宗派、個人の宗教観によって大きく異なりますので、以下に神棚の処分方法の一例をご紹介します。
神棚じまいとは?処分前に知っておくべきポイント
神棚じまいとは、神棚を処分する前に行う大切な準備のことです。
これは、長年家を守ってくれた神様に感謝の気持ちを伝え、神棚を適切に片付けるための儀式として行われます。
神棚じまいを行う際のポイントは以下の通りです。
- 適切な時期を選ぶ 神棚じまいは、できるだけ大安や吉日などの縁起の良い日を選ぶのが理想です。特に年末や新年に合わせて行うことが多いです。
- お供え物を用意する 米・塩・酒などをお供えし、最後のお祀りを行います。
- 感謝の祈りを捧げる 神棚の前で「長い間お守りいただきありがとうございました」と感謝の気持ちを込めてお祈りします。
- 神職による魂抜きを行う 神棚を処分する前に、神職に依頼して魂抜きをしてもらうと安心です。
魂抜きの重要性と正しいやり方
空き家の神棚を処分する際には、日本の神道における魂抜き(たましいぬき)という儀式を行うことが一般的です。
神道では、神様は特定の場所に宿ると考えられており、魂抜き(たまぬき)は、神棚に宿っている神様の魂を抜き、元の神の世界へお戻りいただく大切な儀式です。
神様の魂が宿ったまま神棚を処分すると、不敬にあたるとされ、家の運気にも影響を及ぼす可能性があると考える方もいらっしゃいます。
そのため、魂抜きを行うことは、神棚を適切に処分する上で欠かせない重要な手順となります。
魂抜きを行う方法としては、神社の神職にお願いするのが正式な方法です。
すべての神社で魂抜きを受け付けているわけではありませんので事前に確認が必要です。
神棚を処分する際の具体的な方法
神棚じまいを終え、魂抜きをした後は、神棚を処分する段階に移ります。
主な方法として、お焚き上げやどんと焼を利用する方法があります。
お焚き上げで神棚を浄化する方法と注意点
お焚き上げとは、神社や寺院で神棚やお札、お守りなどを焼いて浄化する儀式です。
燃やすことで神様の魂を天に返し、不浄を取り除くと考えられています。
そのため、単に処分するのではなく、神聖な手続きとして行われるのです。
神棚をお焚き上げする際には、以下の点に注意しましょう。
- 神社やお寺に問い合わせる すべての神社やお寺が神棚のお焚き上げを受け付けているわけではありません。事前に問い合わせ、対応可能か確認しましょう。
- お焚き上げの費用 多くの神社では、お焚き上げに対してお布施が必要です。一般的な大きさの神棚の合同供養であれば5,000円〜30,000円程度になる場合が多いですが、神棚の大きさや個別供養をする場合など神社によって異なるため、詳細は事前にご確認ください。
- 持ち込み・郵送の可否 神棚を直接持ち込むのか、郵送で受け付けているのかも神社ごとに異なります。例えば、一部の神社では郵送での受付を行っているため、事前に公式サイトや電話で確認しましょう。また、問い合わせる際には「郵送での受付は可能か」「費用はいくらか」「どのような梱包が適切か」などを確認するとスムーズです。
「どんと焼き」を利用して処分する場合の手順と準備
「どんと焼き」とは、小正月(1月15日前後)に行われる日本各地の伝統行事で、お正月飾りやお札を焚き上げる神事です。
神棚をどんと焼きで処分する場合、以下の手順で進めます。
- どんと焼きを実施する神社を探す どんと焼きを実施する神社に問い合わせ、神棚の持ち込みが可能か確認しましょう。(※どんと焼きで神棚を燃やせない神社もあります)
- 事前準備をする 神棚はなるべく解体し、燃えやすい状態にします。金具やガラスなど燃えない素材は外しておきましょう。
- どんと焼き当日に持参する 指定された日時に神社へ神棚を持ち込み、係員の指示に従って納めます。
まとめ
空き家の神棚を放置すると、精神的な不安や処分の困難さなどさまざまな問題が生じます。
適切に神棚じまいを行い、神社でのお焚き上げやどんど焼きなどの方法を利用して処分するのが望ましいです。
特に、魂抜きを忘れずに行い、正しい手順で神棚を処分することが大切です。
神社への依頼方法や料金の相場を事前に確認し、スムーズに手続きを進めましょう。
空き家の整理を進める際には、神棚の適切な処理も計画的に進めることが重要です。