坂戸市の産業廃棄物の捨て方

「会社の倉庫を整理していたら、古いパイプ椅子やプラスチックケースが大量に出てきた」

「店舗の改装をDIYでやったら、石膏ボードやコンクリート片が出てしまった」

坂戸市で事業を営む方や、大規模な片付けを行った個人の方で、このようなゴミの処分にお困りではありませんか?

「とりあえず市のゴミ袋に入れて出せばいい?」

「坂戸・鶴ヶ島衛生組合(清掃センター)に自分で持ち込めば安く済む?」

実は、その判断はとても危険です。

もしそのゴミが「産業廃棄物」に該当する場合、市の施設では受け入れてもらえません。

この記事では、廃棄物処理の専門家が「坂戸市での正しい産業廃棄物の捨て方」を、行政のルールに基づいて分かりやすく解説します。

コストを抑えるコツや、失敗しない業者の選び方も紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

そのゴミ、坂戸市(行政)で捨てられる?捨てられない?

そのゴミ、坂戸市(行政)で捨てられる?捨てられない?

一番の悩みどころは、「どれが市で捨てられて、どれがダメなのか」という境界線だと思います。

事業所(会社・店舗・飲食店・事務所など)から出るごみは、法律上以下のように分類されます。

  • 廃棄物処理法で定められた20種類の廃棄物 → 産業廃棄物
  • それ以外の廃棄物 → 一般廃棄物(このうち事業から出るものが「事業系一般廃棄物」)

坂戸市では、事業系一般廃棄物のうち、紙くずや生ごみなど一定のものだけを清掃センターで有料受入れし、産業廃棄物は市では受け入れず、産業廃棄物処理業者に委託する必要があります。

事業系ごみや産業廃棄物を家庭ごみの集積所に出したり、市の施設が受け入れていないごみを置いて行く行為は、廃棄物処理法上の不法投棄に当たるおそれがあります。

不法投棄は、5年以下の拘禁刑または1,000万円以下(法人は3億円以下)の罰金、もしくはその併科といった重い罰則が規定されています。

「よく分からないからとりあえず市に持ち込む」ではなく、事前に産業廃棄物かどうかを確認し、必要に応じて許可業者に相談することが大切です。

「事業系一般廃棄物」と「産業廃棄物」の違い

事業活動(会社、商店、飲食店、事務所など)から出るゴミは、大きく分けて2種類あります。

分類説明具体例(坂戸市で出せる?)
事業系一般廃棄物産業廃棄物 以外の ゴミ。
主に紙くずや木くずなど。
【市で処理OK】
・書類、紙くず
・飲食店から出る生ゴミ(残飯)
・木製の製品(※建築廃材は除く)
産業廃棄物法律で定められた20種類のゴミ。
素材や性質で決まります。
【市で処理NG】
・プラスチック製品(弁当容器、梱包材)
・金属くず(スチール缶、事務机)
・ガラス、陶磁器
・がれき類、廃油など

⚠ ここが最大の落とし穴!「プラスチック」について

家庭ごみでは「燃えるゴミ」や「プラごみ」として出しているプラスチック製品(ビニール、ペットボトル、合成樹脂製の椅子など)は、事業系として排出する場合、すべて「産業廃棄物」になります。原則として、坂戸市の清掃センターでは焼却処分を受け付けてくれません。

坂戸市清掃センター(西・東清掃センター)の受け入れ基準

坂戸市が受入れ可能な事業系一般廃棄物
坂戸市では受け入れできない産業廃棄物

坂戸市で事業系ごみを自己搬入する場合、受け入れ施設は「坂戸市西清掃センター」と「坂戸市東清掃センター」です。

坂戸市のルールでは、以下のように定められています。(参考:坂戸市公式ホームページ『事業系一般廃棄物の受入』)

  • 坂戸市内で発生した事業系一般廃棄物で、適正に分別されているものだけを受け入れる
  • 廃棄物処理法施行令で定める「産業廃棄物」や「特別管理一般廃棄物」は、市の清掃センターでは受け入れない

事業系一般廃棄物の処理手数料は 10kgにつき240円(10kg未満は10kgとして計算) です。

家庭ごみとして排出する場合、ペットボトルやレジ袋などのプラスチック製品は「可燃ごみ」や「資源プラスチック」として市が回収してくれますが、事業活動に伴って事務所や店舗から出るプラスチックの容器や製品は、「廃プラスチック類」という産業廃棄物に該当します。

坂戸市の事業系ごみのルールでも、「事業活動で生じるプラスチック製容器包装」「プラスチック製品全般」は、産業廃棄物として市の清掃センターでは受け入れないと明示されています。

そのため、事業所から出るプラスチックごみを市の集積所や清掃センターに持ち込むことはできず、産業廃棄物処理業者に処理を依頼する必要があります。

坂戸市で産業廃棄物を正しく処理する2つの方法

坂戸市で産業廃棄物を正しく処理する2つの方法

では、市で捨てられない産業廃棄物はどうすればいいのでしょうか?

方法は大きく分けて2つあります。

① 自分で処理施設へ持ち込む(自己搬入)

自分でトラックを用意し、民間の「中間処理施設」へ直接持ち込む方法です。

  • メリット: 収集運搬費がかからないため、費用を安く抑えられます。
  • デメリット:
    • 事前に受け入れ先の処理場と契約が必要です(いきなり行っても入れません)。
    • レンタカーの手配や積み込み、運転の手間がかかります。
    • 処理場によっては「木くず専門」「コンクリ専門」など品目が限られており、数カ所回る必要がある場合も。

② 許可を持つ回収業者に依頼する

産業廃棄物収集運搬業の許可を持つ業者に来てもらい、回収してもらう方法です。

  • メリット: 電話一本で見積もり・回収に来てくれるため、手間がかかりません。重いものを運ぶ必要もありません。
  • デメリット: 処分費に加えて「収集運搬費」がかかります。

定期的に大量のゴミが出る工場や建設現場でない限り、オフィスや店舗の片付け、スポット的なゴミ処分であれば、②の「回収業者への依頼」が最も確実でトラブルが少ない方法です。

処分費用を安く抑えるための「分別」テクニック

「業者に頼むと高い」というイメージがあるかもしれませんが、出し方の工夫次第でコストを大幅に下げることができます。

「混合廃棄物」を避ける

産業廃棄物の世界では、「混ざっているゴミ(混合廃棄物)」が最も処分単価が高くなります。

例えば、解体工事やオフィスの大掃除で、木くず・廃プラスチック・金属・ガラスをすべて同じ袋(土嚢袋など)にごちゃ混ぜにしていませんか?

これをそのまま業者に渡すと、あとから選別する手間賃(または埋め立て処分料)がかかるため、見積もりが高騰します。

安くするための分別例

  • 廃プラスチック類(ビニール、ケース等)だけまとめる
  • 金属類(缶、ラックの鉄部分)だけまとめる
  • 紙類(段ボール)は資源としてリサイクルへ

このように「品目ごと」に分けておくだけで、リサイクル率が上がり、処分費用を抑えることができます。

また、金属類など一部の素材は「有価物」として買取できる場合もあり、その分処理費から差し引けることもあります。

「マニフェスト」と「許可証」の重要性

業者を探す際、値段だけで選ぶのは大変危険です。

後々のトラブルを避けるために、必ず知っておくべき法律の知識があります。

① 埼玉県(または埼玉県知事)の許可証があるか

無許可の業者(いわゆる不用品回収車など)に依頼すると、不法投棄のリスクが高まります。

産業廃棄物の収集運搬や処分を業として行うには、廃棄物処理法に基づき都道府県知事の許可が必要です。

無許可で営業した場合は、処理業者側にも重い罰則が科されます。(参考:埼玉県公式ホームページ『産業廃棄物の取扱いについて「排出事業者の処理責任」』)

許可を持たない業者や、許可番号・有効期限を明示しない不用品回収業者に依頼すると、不法投棄や不適正処理のリスクが高くなります。

ホームページや見積書で「産業廃棄物収集運搬業(埼玉県知事許可 第○○号)」などの表示があるか、必ず確認しましょう。

② マニフェスト(産業廃棄物管理票)の発行

「マニフェスト(産業廃棄物管理票)」は、産業廃棄物を処理業者に委託するときに交付し、運搬・中間処理・最終処分までの流れを記録・確認するための伝票です。

排出事業者(あなた)は、産業廃棄物の運搬または処分を他の業者に委託する場合、紙または電子のマニフェストを必ず交付し、最終処分が完了したことをマニフェストで確認する義務があります。

  • 「うちは少量だからマニフェストなんて要らないよ」
  • 「伝票なしで安くやっておくよ」

このように言ってくる業者は違法業者の可能性が高いです。

たった数千円をケチったために、後日、警察から「あなたの会社のゴミが山林に捨てられていた」と連絡が来るリスクを想像してください。

必ず「マニフェストの発行(または電子マニフェスト対応)」ができる正規の業者を選びましょう。

(※マニフェストに関しましては『産業廃棄物マニフェスト(産業廃棄物管理票)をわかりやすく解説します』『電子マニフェストをわかりやすく解説します』のページで詳しくご説明していますので、ご参照下さい。)

失敗しない業者選びのポイント

坂戸市周辺で業者を選ぶ際は、以下のポイントをチェックしてください。

「少量」でも対応してくれるか?

大手産廃業者は、コンテナ単位や定期契約しか受け付けていない場合があります。

「椅子1脚」「コンクリブロック5個」といった少量スポット回収に対応しているか確認しましょう。

地元の地理に明るいか?

坂戸市、川越市、鶴ヶ島市などのエリアに拠点がある、または日常的にルートを回っている業者であれば、運搬費が割安になったり、即日対応してくれたりする可能性が高いです。

見積もりが明朗か?

「一式 ○万円」というどんぶり勘定ではなく、「運搬費」「処分費(品目ごと)」が分かれている見積書を出してくれる業者が安心です。

事業系廃棄物に関するよくあるご質問

お客様からよくいただくご質問をまとめました。

Q. オフィスのお弁当の空き容器(プラスチック)は事業系一般廃棄物ですか?

A. いいえ、産業廃棄物です。

材質がプラスチックであるため、事業活動から出たものは「廃プラスチック類」として産業廃棄物扱いになります。

洗ってあっても市の燃えるゴミには出せません。

※お弁当容器などの「プラスチック製容器包装」は、事業所から出た場合は原則として産業廃棄物(廃プラスチック類)に分類されます。自治体によって運用や受け入れルールが異なる場合もあるため、処分前に必ず行政窓口へ確認することをおすすめします。

Q. 木製のパレットや机は「燃えるゴミ」で出せますか?

A. 木製パレットと木製の机とで取り扱いが異なります。

  • 木製パレット:貨物の流通のために使用した木製パレット(荷物を載せて運搬・保管するためのもの)は、業種に関係なく産業廃棄物の「木くず」として扱うのが原則です。
  • 木製の机などの家具:建設業や木材・木製品製造業など、法律で指定された業種から出た木くずのみが産業廃棄物となり、それ以外の業種(一般的なオフィスや店舗など)から出た木製家具は、事業系一般廃棄物として扱われます。

 ただし、金属部品が多いものや、PCデスクのような複合素材の家具は、 産業廃棄物として取り扱うケースも多く、自治体の運用によって判断が分かれることがあります。

木くずか産業廃棄物かの判断に迷う場合は、行政窓口または専門業者に必ずご相談ください。

参考

Q. 知り合いの個人回収業者に「安く持っていってやる」と言われたのですが…

A. 許可証の有無を必ず確認してください。

「産業廃棄物収集運搬業」の許可を持っていない場合、その運搬行為自体が法律違反となり、依頼した側(排出事業者)も罰則の対象になる可能性があります。

「無料回収」「格安回収」を謳う無許可業者のトラブルが増えていますのでご注意ください。

まとめ

まとめ

坂戸市で産業廃棄物を捨てる際は、以下の手順で進めましょう。

  1. まずは「市で捨てられるか(一般廃棄物か)」を確認する。
  2. プラスチックや金属など、市でNGなものは「産業廃棄物」として分ける。
  3. 許可を持つ専門業者に見積もりを依頼する。

もし、「分別が難しくてよく分からない」「急いで処分したい」「マニフェストもしっかり発行してほしい」とお悩みでしたら、ぜひ株式会社サンクルにご相談ください。