
「空き家の草刈りは草丈が何cmくらいで手を入れるべきですか?」というよくあるご質問に回答します。
空き家の草刈りに「全国共通で草丈◯cm」という法律上の一律基準はありません。
ただし、自治体の“空き地・空き家の適正管理”の運用では、雑草の繁茂を数値(草丈)で定義している例があり、そこが近隣トラブルや行政の指導につながる“ボーダー”になりやすいです。
国交省のガイドラインでも、雑草の繁茂の数値基準は30cm以上〜1m以上まで幅があると整理されています。(参考:国土交通省『空き地の適正管理及び 利活用に関するガイドライン』P18)
そのため実務的には、次の目安がもっとも無難です。
- 手を入れる目安:草丈が20cmを超え始めたら(作業が急に重くなりやすいライン)
- 遅くとも:30cmになる前に実施(自治体の基準に触れやすく、苦情が出やすいライン)
実際に、山口市の例では「地表からの長さが30cm以上(+一定面積)」を“雑草の繁茂”として定義しています。
第5条 条例第2条第4号の規則で定める雑草の繁茂若しくは湿地の状態又は廃棄物等の投棄場の状態は、次の各号に定めるとおりとする。
山口市の生活環境の保全に関する条例施行規則
(1) 雑草の繁茂 草、ささ類及びかん木の広がりが30平方メートル以上あり、かつ、それらの全部又は一部の地表からの長さが30センチメートル以上の状態にあるもの
草丈(cm)別の対応の比較
| 草丈の目安 | 状態イメージ | 放置リスク | おすすめ対応 |
|---|---|---|---|
| 〜10cm | 低くまとまっている | 低い | 見回り中心。必要なら軽く刈る |
| 10〜20cm | 伸び始め | 中(伸びが加速) | 次の訪問で刈る計画を立てる |
| 20〜30cm | “草むら感”が出る | 高(作業負担・苦情の芽) | ここで刈るのが最適 |
| 30〜50cm | 明確に繁茂 | 高(指導・苦情・害虫等) | 早急に刈る(人手・時間を確保) |
| 50cm〜 | 視界不良・隠れ物多い | 非常に高(安全面も悪化) | 無理せず業者・複数人+安全対策 |
「30cm」は、自治体条例で“繁茂”の数値基準として採用されている例があるため、管理の基準線として使いやすいです。
なぜ「20〜30cm前」が現実的な落としどころ?
1) 行政・近隣トラブルの判断ラインに近い
国交省の資料では、雑草繁茂の数値基準は自治体により差がある一方、30cm以上などの基準を置く例が示されています。
だからこそ、30cm前に抑えるのが「全国向けに説明してもブレにくい」安全策です。
2) 生活環境・防犯面のリスクが上がる
自治体は、管理されない空き地が「生活環境の悪化」につながるとして、計画的な除草を呼びかけています。(不法投棄・害虫等の温床になりうる、といった説明もあります。 )
「草丈」の測り方
地表から、立っている葉先までをざっくり測ります(定規・メジャーでOK)。
まばらな場所ではなく、いちばん伸びている場所(最悪地点)を基準にします。
倒れている草は、無理に伸ばして測らず、周辺の立っている草で判断します。
草刈りは年に何回するのがいい?
草丈で管理するのが基本ですが、遠方で頻繁に行けない場合は、自治体の呼びかけ(例:6月・9月ごろに年2回以上)を「最低ライン」として持っておくと運用しやすいです。
ただし、立地(日当たり・雨・土壌)で伸び方は変わるので、最終的には草丈で微調整します。
安全面の注意(自分で刈る場合)
刈払機(草刈機)は、飛び石が10m以上飛ぶこともあり、半径15mを危険区域として注意するよう国の機関資料でも示されています。
道路や隣家が近い空き家ほどリスクが上がるので、防護メガネ等の保護具、飛散防止(ネット等)、人・車が来たら停止は必須です。
まとめ

空き家の草刈りは「全国一律の◯cm基準」はないものの、自治体の運用では草丈を数値で定義している例があり、特に30cm前後が“繁茂”の判断ラインになりやすいです。
そこで、実務的には草丈20cmを超えたら計画し、遅くとも30cmになる前に刈るのが、作業負担・見た目・近隣配慮・行政対応のバランスが良い目安です。
安全面では飛び石などのリスクも大きいため、無理をせず、状況に応じて専門業者の活用も検討すると安心です。
草刈りに関するよくあるご質問
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