「歳を重ねても、住み慣れた地域で自分らしく暮らしたい。」
そう願う高齢者の方は多いのではないでしょうか? 近年、高齢化社会の進展に伴い、様々な高齢者向けの住まいが登場しています。
その中でも、 サービス付き高齢者向け住宅(サ高住) は、自立した生活を送りつつ、必要なサポートを受けられる住まいとして注目を集めています。
この記事では、サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)とは何かを分かりやすくご説明したいと思います。
サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)とは
サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)とは、バリアフリー構造などを備えた高齢者向けの賃貸住宅又は有料老人ホームで、安否確認や生活相談等のサービスが付帯しているものを指します。
サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)は、比較的元気な高齢者向けの施設です。(厚生労働省:サービス付き高齢者向け住宅について)
老人ホームとは異なり、民間による介護施設の一形態として位置づけられています。
国からの補助金により、近年では施設数が増加傾向にあります。(国土交通省:「令和6年度サービ ス付き高齢者向け住宅整備事業」の募集を開始)
2012年の112棟(3,448戸)から2024年9月末時点では8,311件(288,424戸)まで増えています。(サービス付き高齢者向け住宅の最新動向(2024年9月))
サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)の広さに関しましては『「サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)」の広さ』のページで詳しくご説明していますのでご参照下さい。
サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)のサービスとは
サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)では、高齢者が安心して快適に暮らせるよう、様々なサービスが提供されています。
大きく分けて、必須サービスとオプションサービスがあります。
【サービス1】必須サービス
すべてのサ高住で提供が義務付けられているサービスです。
- 安否確認: スタッフが定期的に居室を訪問したり、センサーなどで見守ったりすることで、入居者の安否を確認します。
- 生活相談: 生活に関する悩みや困りごとについて、スタッフに相談することができます。
【サービス2】オプションサービス
サ高住によって、提供されるサービスは異なります。
- 食事提供: 栄養バランスの取れた食事を提供します。食堂で他の入居者と一緒に食事をとることで、人との交流の機会にもなります。
- 入浴介助: スタッフの介助を受けながら、安全に入浴することができます。
- 清掃: 居室や共用部分の清掃を行います。
- 洗濯: 衣類の洗濯や布団の乾燥などを行います。
- 買い物代行: 食料品や日用品などの買い物を代行します。
- レクリエーション: レクリエーションやイベントなどを開催し、入居者の交流を促進します。
【サービス3】個別対応サービス
必要に応じて、外部の事業者と契約して、以下のサービスを利用することができます。
- 訪問介護: ホームヘルパーが自宅を訪問し、身体介護や生活援助などのサービスを提供します。
- 訪問看護: 看護師が自宅を訪問し、医療的なケアや健康管理などを行います。
- 通所介護: 日帰りでデイサービスセンターに通い、食事や入浴、レクリエーションなどのサービスを受けます。
サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)のメリットとデメリット
それでは、サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)のメリットとデメリットをご説明したいと思います。
サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)のメリット
サ高住の大きなメリットは、入居のしやすさです。
要介護度の低い人でも受け入れ可能で、施設選択の幅が広いのが特徴です。
また、自宅に近い環境で自由な生活が送れるため、生活の自由度が高いことも魅力の一つです。
費用面でも、初期費用を抑えられるというメリットがあります。
さらに、これまでのケアマネージャーを継続して利用できるのも大きな利点です。
サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)のデメリット
一方で、サ高住にはいくつかのデメリットや注意点もあります。
月額利用料の計算が煩雑な場合があり、必要なサービスによって費用が変動することがあります。
また、常時介護を受けられるわけではないため、介護サービスには制限があります。
重度の介護が必要になった場合には、退去を求められるリスクもあるので注意が必要です。
サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)を利用する人
サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)は、主に 60歳以上の高齢者 を対象とした住まいです。
- 一人暮らしで生活に不安を感じている方
- 家族に負担をかけたくない方
- 介護が必要になった時のことを考えて住まいを探している方
- 地域との繋がりを大切にしたい方
など、様々な方が利用しています。
サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)は、比較的元気な高齢者から、介護が必要な方まで、幅広い方が利用できます。
具体的には、以下のような方がサ高住に向いています。
【利用する人1】自立した生活を送りたい方
- 一人暮らしで食事の準備や掃除などが負担に感じている方
- 「離れて暮らす家族に心配をかけたくない」といった家族に負担をかけたくない方
- 施設の規則に縛られず、自由な時間を自分のペースで生活したい方
70代のAさんは、一人暮らしで、最近、家事をするのが大変になってきたと感じていました。サ高住に入居することで、食事の提供や掃除などのサービスを受けられるようになり、生活が楽になったと喜んでいます。
【利用する人2】将来的に介護が必要になる可能性がある方
- 将来介護が必要になった時に、要介護状態になっても住み替えずに、必要なサービスを受けられるようにしたい方
- 同居している家族に介護を頼りたくない方
80代のBさんは、要介護2の認定を受けています。家族と同居していましたが、家族の介護負担を軽減するために、サ高住に入居しました。サ高住では、介護サービスを受けながら、安心して生活を送っています。
サ高住と有料老人ホームの違い
サ高住は、有料老人ホームと比較して、 自立した生活 を重視している点が特徴です。
有料老人ホームは、介護サービスが充実している一方、費用が高額になる傾向があります。
サ高住は、必要なサービスを 自由に選択 できるため、費用を抑えながら、自分らしい暮らしを送ることができます。
サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)を利用する条件
サ高住を利用するには、いくつかの条件があります。
【サ高住を使用する条件1】年齢
原則として、60歳以上 の方が入居対象となります。
ただし、60歳未満の方でも、要介護認定を受けている場合は入居できる場合があります。
【サ高住を使用する条件2】健康状態
- 自立した生活 が送れることが条件となります。
- 感染症などの 疾病 がないこと。
- 認知症 の症状が重度でないこと。
ただし、施設によっては、 介護型サ高住 のように、要介護者や認知症の方を受け入れているところもあります。
【サ高住を使用する条件3】その他の条件
- 施設が定める 入居審査 に通過すること。
- 身元保証人 を立てること。
- 収入 が、施設が定める基準を満たしていること。
これらの条件は、施設によって異なる場合がありますので、事前に確認することが大切です。
サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)がある場所
サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)は、 全国各地 に存在します。
- 都市部から郊外まで、様々な場所に立地しています。
- 住み慣れた地域 でサ高住を探すことができます。
以下のページで埼玉県のサービス付き高齢者向け住宅(サ高住)をご紹介しています。
東松山市のサービス付き高齢者向け住宅一覧(令和6年10月1日現在)
狭山市のサービス付き高齢者向け住宅一覧(令和6年10月1日現在)
坂戸市のサービス付き高齢者向け住宅一覧(令和6年10月1日現在)
越谷市のサービス付き高齢者向け住宅一覧(令和5年8月1日現在)
さいたま市のサービス付き高齢者向け住宅一覧(令和6年4月1日現在)
所沢市のサービス付き高齢者向け住宅一覧(令和6年8月1日現在)
川越市のサービス付き高齢者向け住宅一覧(令和6年2月1日現在)
サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)の選び方
サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)を利用するには、以下の手順が必要です。
- 情報収集: インターネットやパンフレットなどで、自分に合ったサ高住を探します。
- 見学: 気になるサ高住に見学に行き、施設の雰囲気やサービス内容を確認します。
- 入居申込: 入居を希望するサ高住に、申込を行います。
- 契約: 入居審査に通ったら、契約手続きを行います。
- 入居: 契約手続きが完了したら、入居となります。
サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)を選ぶポイント
- 立地: 自宅からの距離や、周辺環境などを考慮しましょう。
- 費用: 月額費用や初期費用などを確認しましょう。
- サービス内容: 提供されるサービス内容を確認しましょう。
- 施設の雰囲気: 実際に施設に見学に行き、雰囲気を確認しましょう。
まとめ
サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)は、高齢者が 自分らしく 、 安心して 暮らせる住まいの選択肢の一つです。
この記事が、サ高住について理解を深め、自分に合った住まい探しの一助となれば幸いです。
より詳しい情報を知りたい方は、各自治体の高齢者福祉課や、サ高住の運営会社に問い合わせてみましょう。
高齢化社会が進む中、多くの高齢者が安心して暮らせる住まいを求めています。
そんな中で注目されているのが、「サービス付き高齢者向け住宅」です。
この記事では、サービス付き高齢者向け住宅について詳しく解説し、その特徴やメリットを分かりやすくご説明します。
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株式会社サンクル